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令和5年度第1回 工事担任者 総合通信「技術」過去問と解説
工事担任者試験(総合通信)令和5年度第1回の「端末設備の接続のための技術及び理論」全50問を、問題文・選択肢・正解と、根拠や計算過程まで書いた解説つきでまとめました。各問の「正解と解説を見る」を開くと答えを確認できます。
第1問
第1問(ア) デジタルコードレス電話
DECT方式を参考にしたARIB STD-T101に準拠するデジタルコードレス電話の標準システムについて述べた次の記述のうち、誤っているもの は、(ア)である。
① 子機から親機へ送信を行う場合、無線伝送区間の通信方式としてFDMA/FDDが用いられている。② 複数の通話チャネルの中から使用するチャネルを選択する場合に、当該チャネルが空きかどうかを検出するキャリアセンスといわれる機能を有している。③ 標準システムを構成する親機、子機及び中継機は、同一構内における混信防止のため、識別符号を自動的に送信又は受信する機能を有している。④ 親機と子機との間の無線通信には、1.9ギガヘルツ帯の周波数が用いられている。⑤ 親機と子機との間の無線通信に用いられる周波数帯は、一般に、電子レンジや無線LANの機器との電波干渉によるノイズが発生しにくいとされている。
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正解:① 子機から親機へ送信を行う場合、無線伝送区間の通信方式としてFDMA/FDDが用いられている。
DECT準拠方式の無線区間はTDMA/TDD (時分割多元接続・時分割複信)です。1つの周波数を時間で区切り、送信と受信を交互に行います。FDMA/FDDとした①が誤りです。
使用周波数は1.9GHz帯で、電子レンジや無線LANが使う2.4GHz帯と離れているため干渉を受けにくい、という点もよく問われます。
第1問(イ) デジタル式PBX(通話路)
デジタル式PBXの空間スイッチにおいて、音声情報ビット列は、時分割ゲートスイッチの開閉に従い、多重化されたまま(イ)の時間位置を変えないで、(イ)単位に入ハイウェイから出ハイウェイへ乗り換える。
① チャネル② レジスタ③ タイムスロット④ カウンタ⑤ フレーム
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正解:③ タイムスロット
デジタル交換の通話路には2種類のスイッチがあります。
空間スイッチ(Sスイッチ) :タイムスロットの時間位置は変えずに、タイムスロット単位でハイウェイ(伝送路)を乗り換える時間スイッチ(Tスイッチ):通話メモリを使って、タイムスロットの時間位置を入れ替える 「位置を変えない=空間スイッチ」「位置を入れ替える=時間スイッチ」とセットで覚えましょう。
第1問(ウ) デジタル式PBX(内線回路)
デジタル式PBXにおけるアナログ式内線回路の機能について述べた次の二つの記述は、(ウ)。
A 内線回路は、内線に接続されたアナログ電話機からのアナログ音声信号をA/D変換した後、2線-4線変換して時分割通話路に送出する機能を有する。
B 呼出信号は、デジタル式PBXの時分割通話路を通過することができないため、内線回路には、呼出信号送出機能が設けられている。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
A:順序が逆です。アナログ電話機からの信号は、まず2線-4線変換 で送信と受信を分け、そのあとA/D変換(符号化)して時分割通話路に送ります。よって誤り。
B:16Hz・75Vといった高電圧の呼出信号はデジタル通話路を通せないため、内線回路側に呼出信号送出機能(BORSCHTのR)を持たせています。正しい。
内線回路の機能は頭文字でBORSCHT (給電・過電圧保護・呼出信号送出・監視・符号化・2線4線変換・試験)と覚えると便利です。
第1問(エ) ISDN(DSU)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおけるデジタル回線終端装置について述べた次の二つの記述は、(エ)。
A デジタル回線終端装置は、メタリック加入者線の線路損失、ブリッジタップに起因して生ずる不要波形による信号ひずみなどを自動補償する等化器の機能を有する。
B デジタル回線終端装置は、メタリック加入者線を介して受信したバースト信号を、バス接続された端末へピンポン伝送といわれる伝送方式で断続的に送信するためのバッファメモリを有する。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:① Aのみ正しい
A:DSU(デジタル回線終端装置)は、加入者線の損失やブリッジタップによるひずみを自動補償する等化器を持ちます。正しい。
B:ピンポン伝送(時分割方向制御伝送)が使われるのは、DSUと局の間の加入者線(U点側) です。DSUはバースト信号をバッファメモリに蓄え、端末側(バス配線)へは連続した信号として送ります。端末へピンポン伝送で送るとした点が誤り。
第1問(オ) 電磁妨害対策
放送波などの電波が通信端末機器内部へ混入する経路において、屋内線などの通信線がワイヤ形の受信アンテナとなることで誘導される(オ)電圧を減衰させるためには、一般に、コモンモードチョークコイルが用いられている。
① 正相② 逆相③ 線間④ 縦⑤ 帰還
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正解:④ 縦
通信線全体がアンテナになって、2本の線に同じ向きで誘導される電圧を縦電圧 (コモンモード電圧)といいます。
コモンモードチョークコイルは、同じ向きに流れる電流(コモンモード)にだけ大きなインピーダンスを示し、信号(線間=ノーマルモード)はそのまま通します。
第2問
第2問(ア) 光アクセス(PON)
光アクセスシステムを構成するPONのうち、G-PONを高速化したシステムとしてITU-T G.9807.1で標準化され、GTCフレームをアップデートした伝送フレームを使用して上り方向及び下り方向の最大伝送速度が10ギガビット/秒とされるシステムは、(ア)といわれる。
① XG-PON② XGS-PON③ NG-PON2④ GE-PON⑤ 10G-EPON
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正解:② XGS-PON
上りも下りも10Gbit/sの対称型 で、G.9807.1で標準化されたのがXGS-PON (Sは Symmetric)です。
XG-PON:下り10Gbit/s・上り2.5Gbit/sの非対称型(G.987) NG-PON2:複数波長を使うTWDM方式(G.989) GE-PON・10G-EPON:IEEE(イーサネット系)の規格
第2問(イ) IP-PBXのサービス
IP-PBXの(イ)といわれるサービス機能を用いると、内線番号Aを持つ者が自席を不在にするとき、自席の内線電話機から(イ)用のアクセスコードをダイヤルし、行先の内線番号Bを登録しておくと、以降、この内線番号Aへの着信呼が登録された行先の内線番号Bへ転送される。
① 話中転送② コールホールド③ コールパーク④ 可変不在転送⑤ コールバックトランスファ
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正解:④ 可変不在転送
本人が転送先をその都度登録(変更)できる不在転送が可変不在転送 です。
話中転送:話し中のときに別の内線へ転送 コールホールド:通話を一時保留 コールパーク:保留した呼を別の電話機から取り出す
第2問(ウ) PoE
IEEE802.3atとして標準化されたPoEの規格について述べた次の二つの記述は、(ウ)。
A IEEE802.3atには、IEEE802.3afの規格がType1として含まれている。
B PoEの規格において、10BASE-Tや100BASE-TXのLAN配線のうちの予備対(空き対)を使用して給電する方式はオルタナティブAといわれ、信号対を使用して給電する方式はオルタナティブBといわれる。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:① Aのみ正しい
A:802.3atは、従来の802.3af(最大15.4W)をType1、高出力(最大30W)をType2として含んでいます。正しい。
B:逆です。信号対(1,2・3,6番)で給電するのがオルタナティブA 、予備対(4,5・7,8番)で給電するのがオルタナティブB です。誤り。
第2問(エ) 無線LAN
無線LANについて述べた次の二つの記述は、(エ)。
A IEEE802.11標準の無線LANにおける隠れ端末問題の解決策として、アクセスポイントは、送信をしようとしている無線端末からのCTS信号を受信するとRTS信号をその無線端末に送信するといった手順を採っている。
B 無線LANのネットワーク構成には、無線端末どうしがアクセスポイントを介して通信するインフラストラクチャモードと、アクセスポイントを介さずに無線端末どうしで直接通信を行うアドホックモードがある。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
A:順序が逆です。送信したい端末がRTS (Request To Send=送信要求)を送り、アクセスポイントがCTS (Clear To Send=送信許可)を返します。CTSは周囲の端末にも届くので、隠れ端末も送信を控えます。誤り。
B:インフラストラクチャモードとアドホックモードの説明として正しい。
第2問(オ) IoT接続技術
IoTを実現するデバイスへの接続に用いられる技術のうち、屋内の電気配線などを通信路として利用し、搬送波の周波数に10キロヘルツ~450キロヘルツ又は2メガヘルツ~30メガヘルツを使用して情報を伝送する技術は、一般に、(オ)といわれる。
① Wi-Fi② WiMAX③ PLC④ BLE⑤ ZigBee
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正解:③ PLC
電力線(電気配線)を通信路に使うのはPLC (Power Line Communication、電力線通信)です。10k〜450kHzは低速、2M〜30MHzは高速PLCで使われます。
Wi-Fi・WiMAX・BLE・ZigBeeはいずれも無線の技術です。
第3問
第3問(ア) ISDN(参照構成)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおける参照構成について述べた次の二つの記述は、(ア)。
A TEには、ISDN基本ユーザ・網インタフェースに準拠しているTE1があり、TE1がNT2に接続されるときのTE1とNT2の間の参照点はU点である。
B NT2は、一般に、TEとNT1の間に位置し、NT2には、交換や集線などの機能のほか、レイヤ2及びレイヤ3のプロトコル処理機能を有しているものがある。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
参照点は、局側からU点(加入者線)-NT1-T点-NT2-S点-TE1 の順に並びます。TE1とNT2の間はS点 なので、U点としたAは誤り。
B:NT2はPBXなどにあたり、交換・集線とレイヤ2・3の処理を行います。正しい。
第3問(イ) ISDN(Dチャネル競合制御)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースのレイヤ1では、複数の端末が一つのDチャネルを共用するため、アクセスの競合が発生することがある。Dチャネルへの正常なアクセスを確保するための制御手順として、一般に、(イ)といわれる方式が用いられている。
① X.25② CSMA/CD③ フレーム同期④ エコーチェック⑤ 優先制御
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正解:④ エコーチェック
端末は自分が送ったDチャネルのビットが、NTから折り返されるEビット(エコービット) と一致するかを確認しながら送信します。一致しなければ競合に負けたと判断して送信をやめます。これがエコーチェック 方式です。
CSMA/CDはイーサネットの方式なので区別しましょう。
第3問(ウ) ISDN(情報転送)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおける情報転送について述べた次の記述のうち、正しいもの は、(ウ)である。
① 非確認形情報転送モードは、ポイント・ツー・ポイントデータリンクには適用されない。② ポイント・ツー・マルチポイントデータリンクでは、上位レイヤからの情報はTEI管理手順によりUIフレームを用いて転送される。③ ポイント・ツー・マルチポイントデータリンクにおける情報転送モードでは、送出した情報フレームの送達確認を行っている。④ 同一バス配線上の複数端末が同時に発呼するとき、その複数端末に対応するTEIは、同一値が設定される。⑤ 確認形情報転送モードでの情報フレームの転送において、フレームの送受信を制御するときは、フロー制御が行われる。
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正解:⑤ 確認形情報転送モードでの情報フレームの転送において、フレームの送受信を制御するときは、フロー制御が行われる。
確認形情報転送モード(ポイント・ツー・ポイント)では、送達確認・順序制御とともにフロー制御 が行われます。⑤が正しい。
①:非確認形はポイント・ツー・ポイントにも適用される ②:UIフレームによる転送は非確認形情報転送手順で行い、TEI管理手順はTEIの割当て用 ③:ポイント・ツー・マルチポイントは非確認形なので送達確認しない ④:TEIは端末ごとに異なる値が割り当てられる
第3問(エ) ISDN(呼制御シーケンス)
図は、ISDN基本ユーザ・網インタフェースの回線交換呼におけるSETUPからデータ転送までの一般的な呼制御シーケンスを示したものである。図中のX及びYで使用されるチャネルの組合せとして正しいものは、表に示すイ~ホのうち、(エ)である。
問題図(出典:日本データ通信協会)
① イ② ロ③ ハ④ ニ⑤ ホ
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正解:③ ハ
SETUP・ALERT・CONNなどの呼制御メッセージ(X)は16kbit/sのDチャネル で、通話・データ(Y)は64kbit/sのBチャネル で送ります。この組合せはハ です。
基本インタフェースは「2B+D」= B(64k)×2 + D(16k)の構成です。
第3問(オ) ISDN一次群(Fビット)
1.5メガビット/秒方式のISDN一次群速度ユーザ・網インタフェースでは、1フレームを24個集めて1マルチフレームを構成していることから、24個のFビットを活用することができる。これらのFビットは、フレーム同期、CRCビット誤り検出及び(オ)として使用されている。
① リモートアラーム表示② バイト同期③ 呼制御メッセージ④ サブアドレス表示⑤ Dチャネル同期用フラグ
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正解:① リモートアラーム表示
24個のFビットは、フレーム同期(6ビット)・CRC誤り検出(6ビット)・リンク用(12ビット) に分けて使います。リンク用ビットでリモートアラーム表示 (相手側への障害通知)などを行います。
第4問
第4問(ア) LAN(符号化)
1000BASE-Tでは、送信データを8ビットごとに区切ったビット列に1ビットの冗長ビットを加えた9ビットが四つの5値情報に変換される(ア)といわれる符号化方式が用いられている。
① 8B/6T② 8B/10B③ 8B1Q4④ MLT-3⑤ NRZI
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正解:③ 8B1Q4
1000BASE-Tは4対すべてを使い、8ビット+冗長1ビットを4対分の5値(PAM5)に変換する8B1Q4 を使います。
8B/10B:1000BASE-SX/LXなど光の規格 MLT-3:100BASE-TX 8B/6T:100BASE-T4
第4問(イ) メタリックアクセス
メタリックケーブルを使用する高速アクセス技術のうち、ITU-T G.9700/G.9701として標準化され、VDSLで使用している周波数帯域を拡張し、伝送方式にTDDを採用したものは(イ)といわれ、106メガヘルツプロファイルにおいて理論値としての最大伝送速度は上り下り合計1ギガビット/秒とされている。
① FTTB② ADSL③ HDSL④ HFC⑤ G.fast
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正解:⑤ G.fast
VDSLより高い周波数(106MHz/212MHz)まで使い、上りと下りを時間で切り替えるTDDを採用したのがG.fast です。集合住宅で、建物内の既設電話線を使った高速化に使われます。
第4問(ウ) IPv6アドレス
IPv6アドレスについて述べた次の記述のうち、誤っているもの は、(ウ)である。
① IPv6アドレスには、ユニキャストアドレス、マルチキャストアドレス及びエニーキャストアドレスの三つの種別がある。② マルチキャストアドレスは、上位8ビットが全て1である。③ ユニキャストアドレスは、アドレス構造を持たずに16バイト全体でノードアドレスを示すものと、先頭の複数ビットがサブネットプレフィックスを示し、残りのビットがインタフェースIDを示す構造を有するものに大別される。④ ユニキャストアドレスのうちリンクローカルユニキャストアドレスは、特定リンク上に利用が制限されるアドレスであり、リンクローカルユニキャストアドレスの128ビット列のうち上位16ビットを16進数で表示するとfec0である。
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正解:④ ユニキャストアドレスのうちリンクローカルユニキャストアドレスは、特定リンク上に利用が制限されるアドレスであり、リンクローカルユニキャストアドレスの128ビット列のうち上位16ビットを16進数で表示するとfec0である。
リンクローカルユニキャストアドレスの先頭はfe80 (fe80::/10)です。fec0としたので④が誤り。fec0は廃止されたサイトローカルアドレスの値です。
マルチキャストは ff00::/8(上位8ビットがすべて1)、IPv6にはブロードキャストがない、という点もよく出ます。
第4問(エ) 伝送品質の評価
パルス信号が伝送路などで受ける波形劣化の評価に用いられ、オシロスコープにデジタル信号の1ビットごとのパルス波形を重ね合わせて表示した画像は、一般に、(エ)といわれる。(エ)の振幅方向と時間軸方向の劣化状況から、劣化要因を視覚的に評価することができる。
① マスクパターン② アイパターン③ テストパターン④ バスタブカーブ⑤ コンスタレーション
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正解:② アイパターン
パルス波形を重ねると目のような形になることからアイパターン といいます。目の開き(縦方向)が小さいと雑音や符号間干渉が大きく、横方向の開きが小さいとジッタが大きいと判断できます。
コンスタレーションはQAMなどの信号点配置図です。
第4問(オ) 広域イーサネット(EoMPLS)
広域イーサネットなどにおいて用いられるEoMPLS技術について述べた次の二つの記述は、(オ)。
A MPLS網を構成する機器の一つであるラベルスイッチルータ(LSR)は、MPLSラベルを参照してMPLSフレームを中継する。
B MPLS網内を転送されたMPLSフレームは、一般に、MPLSドメインの出口にあるラベルエッジルータ(LER)に到達した後、MPLSラベルの除去などが行われ、オリジナルのイーサネットフレームとしてユーザネットワークのアクセス回線に転送される。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:③ AもBも正しい
A・Bとも正しい。EoMPLSでは、入口のLERがイーサネットフレームにMPLSラベルを付け、網内のLSRはラベルだけを見て中継し、出口のLERでラベルを外して元のフレームに戻します。
入口のLERではイーサネットフレームのプリアンブルとFCSが除去される、という点も関連して出題されます。
第5問
第5問(ア) トラヒック理論(アーランB式)
呼損率を確率的に導く式であるアーランB式が成立する前提条件について述べた次の二つの記述は、(ア)。
A 複数の入回線にランダムに生起する呼の回線保留時間は互いに独立で、いずれも指数分布に従い、かつ損失呼は再発信する。
B 入回線数が有限で、出回線数が無限のモデルにランダム呼が加わる。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:④ AもBも正しくない
アーランB式の前提は「入回線数が無限 (呼はランダムに生起)・出回線数は有限 ・保留時間は指数分布・損失呼は消滅する (再発信しない)」です。
A:損失呼が再発信するとした点が誤り。B:入回線と出回線の有限・無限が逆なので誤り。
第5問(イ) トラヒック理論(呼損率)
出回線数がN回線の即時式完全線群において、加わった呼量がaアーランのときの出線能率をηとすると、呼損率は(イ)で求められる。
① N(1-η)/a② Nη/a③ a/N(1-η)④ a(1-η)/N⑤ (a-Nη)/a
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正解:⑤ (a-Nη)/a
出線能率 η は「運ばれた呼量 ÷ 出回線数」なので、運ばれた呼量は Nη です。
呼損率 B は「失われた呼量 ÷ 加わった呼量」なので、失われた呼量 a-Nη を a で割って B=(a-Nη)/a となります。
第5問(ウ) トラヒック理論(待時式)
あるコールセンタの平常時におけるオペレータ席への電話着信状況を1時間調査したところ、5人のオペレータが顧客対応をしたとき、顧客を待たせず応対できた数が135件、全てのオペレータが応対中のため顧客が応対待ちとなった数が15件であった。この応対待ちとなる確率を0.02以下にするには、表を用いて求めると、オペレータの増員数は、少なくとも(ウ)必要となる。
問題図(出典:日本データ通信協会)
① 2人② 3人③ 5人④ 6人⑤ 7人
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正解:① 2人
まず現在の待合せ率は 15 ÷ (135+15)=0.10 です。
表で n=5(5人)、M(0)=0.10 の欄を見ると、加わっている呼量は2.31アーラン とわかります。
次に M(0)=0.02 の列で 2.31 以上を扱える n を探すと、n=6 は2.05(不足)、n=7 は2.63(足りる)です。よって7人必要で、増員は 7-5=2人 です。
第5問(エ) LAN(スイッチの転送方式)
スイッチングハブのフレーム転送方式における(エ)方式では、有効フレームの先頭から宛先アドレスまでを受信した後、フレームが入力ポートで完全に受信される前に、フレームの転送を開始する。
① ストアアンドフォワード② フラグメントフリー③ カットアンドスルー④ スパニングツリー⑤ フラッディング
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正解:③ カットアンドスルー
宛先アドレス(先頭6バイト)を読んだ時点で転送を始めるのがカットアンドスルー です。遅延は最小ですが、誤りのあるフレームも転送してしまいます。
フラグメントフリー:先頭64バイトまで受信してから転送(衝突による断片を除外) ストアアンドフォワード:フレーム全体を受信しFCSを確認してから転送
第5問(オ) LAN機器
LANを構成する機器について述べた次の記述のうち、正しいもの は、(オ)である。
① ブリッジは、イーサネットを構成する機器として用いることができ、IPアドレスに基づいて信号の中継を行う。② リピータハブは、スター型のLANで使用され、OSI参照モデルにおけるデータリンク層が提供する機能を利用して、信号の増幅、整形及び中継を行う。③ L2スイッチは、OSI参照モデルにおけるネットワーク層が提供する機能を利用して、異なるネットワークアドレスを持つLAN相互の接続ができる。④ L3スイッチには、一般に、受信したフレームをIPアドレスに基づいて中継するレイヤ2処理部と、受信したパケットをMACアドレスに基づいて中継するレイヤ3処理部がある。⑤ L3スイッチでは、RIP、OSPFなどのルーティングプロトコルを用いることができる。
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正解:⑤ L3スイッチでは、RIP、OSPFなどのルーティングプロトコルを用いることができる。
L3スイッチはルータと同じくネットワーク層で動作するので、RIPやOSPFなどのルーティングプロトコルを使えます。⑤が正しい。
①:ブリッジはMACアドレスで中継(データリンク層) ②:リピータハブは物理層の機器 ③:L2スイッチはデータリンク層の機器 ④:レイヤ2処理部はMACアドレス、レイヤ3処理部はIPアドレスで中継するので逆
第6問
第6問(ア) セキュリティ(ARPスプーフィング)
LAN内で稼働している端末に付与されているIPアドレスとMACアドレスの対応表は、(ア)パケットにより書換えが可能である。攻撃者によって意図的にこの対応表が書き換えられると、攻撃者の用意した通信機器にデータを転送され、通信を盗聴されるおそれがある。
① Ping② ARP③ DNS④ HTTP⑤ TCP
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正解:② ARP
IPアドレスとMACアドレスの対応表はARPテーブル (ARPキャッシュ)で、ARPパケットで更新されます。偽のARP応答で書き換える攻撃をARPスプーフィング (ARPポイズニング)といいます。
第6問(イ) セキュリティ(暗号方式)
ハイブリッド暗号方式では、送信者は、共通鍵を使用して平文を暗号化したものと、公開鍵を使用してその共通鍵を暗号化したものをそれぞれ送信する。受け取った受信者は、暗号化された共通鍵を(イ)で復号し、その復号した共通鍵を使用して、暗号化された平文を復号し、平文を取り出す。
① 受信者の公開鍵② 受信者の秘密鍵③ 送信者の公開鍵④ 送信者の秘密鍵
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正解:② 受信者の秘密鍵
送信者は受信者の公開鍵 で共通鍵を暗号化します。これを復号できるのは、対になる受信者の秘密鍵 を持つ受信者本人だけです。
本文の暗号化は高速な共通鍵暗号、鍵の受け渡しは公開鍵暗号、と役割を分けるのがハイブリッド暗号方式です。
第6問(ウ) セキュリティ(ログ)
情報システムにおけるセキュリティの調査などには各種のログ情報が用いられる。UNIX系の(ウ)は、リモートホストにログをリアルタイムに送信することができ、ログの転送には、一般に、UDPを使用している。
① MIB② イベントログ③ syslog④ SNMP⑤ アプリケーションログ
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正解:③ syslog
UNIX系OSのログ収集の仕組みはsyslog で、UDPの514番ポートでリモートのログサーバへ送信できます。
イベントログはWindowsのログ、MIB・SNMPはネットワーク機器の監視管理の仕組みです。
第6問(エ) セキュリティ(SQLインジェクション)
SQLインジェクションについて述べた次の記述のうち、正しいもの は、(エ)である。
① 攻撃者が、Webサーバとクライアント間の通信に割り込んで、正規のユーザになりすますことにより、その間でやり取りしている情報を不正に入手したり、改ざんしたりする攻撃である。② 攻撃者が、利用者に無断でセッション管理に使うクッキーデータにアクセスし、ブラウザに広告などのダミー画面を表示させる攻撃である。③ 攻撃者が、データベースと連動したWebサイトにおいて、データベースへの問合せや操作を行うプログラムの脆弱性を利用して、データベースの情報を不正に入手したり、改ざんしたりする攻撃である。④ 攻撃者が、スクリプトをターゲットとなるWebサイト経由でユーザのブラウザに送り込むことにより、そのターゲットにアクセスしたユーザのクッキーデータを不正に入手したり、改ざんしたりする攻撃である。
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正解:③ 攻撃者が、データベースと連動したWebサイトにおいて、データベースへの問合せや操作を行うプログラムの脆弱性を利用して、データベースの情報を不正に入手したり、改ざんしたりする攻撃である。
入力欄に不正なSQL文を混ぜ込み、データベースを不正に操作するのがSQLインジェクション です(③)。
①:中間者攻撃(MITM)の説明 ④:クロスサイトスクリプティング(XSS)の説明 対策としては、入力値をSQL文に直接埋め込まない「プレースホルダ(バインド機構)」の利用が基本です。
第6問(オ) セキュリティ(運用形態)
セキュリティの確保などを目的に、情報通信事業者が設置し、提供しているサーバの一部又は全部を借用して自社の情報システムを運用する形態は、一般に、(オ)といわれる。
① アライアンス② ハウジング③ ロードバランシング④ ホスティング⑤ システムインテグレーション
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正解:④ ホスティング
事業者のサーバを借りる のがホスティングです。
これに対し、自社のサーバを事業者の施設(データセンタ)に置かせてもらう のがハウジングです。「サーバの持ち主がどちらか」で区別します。
第7問
第7問(ア) 保安器(SPD)
保安器に用いられているサージ防護デバイス(SPD)であるPTCサーミスタは、規定の信号電流値を超える強電流が通信線から保安器に流れた場合、(ア)により抵抗値が増加し、過電流を低減する機能を有している。
① 自己発熱② 圧電効果③ なだれ増倍作用④ 放電現象⑤ 電磁誘導
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正解:① 自己発熱
PTCサーミスタは温度が上がると抵抗が急増する素子です。過電流が流れると自己発熱 で抵抗値が増え、電流を制限します。電流が収まれば元に戻る(自己復帰する)のが特徴です。
放電現象を使うのはガス入り放電管(避雷器)です。
第7問(イ) テスタ
テスタのゼロオーム調整について述べた次の二つの記述は、(イ)。
A アナログ式テスタを用いて抵抗を測定する際、最初にゼロオーム調整を行えば、その後、抵抗の測定レンジを切り替えるごとにゼロオーム調整を行わなくても、抵抗値を正しく測定できる。
B デジタル式テスタのリラティブ測定機能は、直前の測定値をテスタに記憶することができるものであり、抵抗測定レンジでは、ゼロオーム調整用として利用することができる。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
A:アナログ式テスタは、レンジごとに内部回路が変わるため、レンジを切り替えるたびにゼロオーム調整が必要 です。誤り。
B:リラティブ(相対値)測定機能で、テストリードを短絡したときの値を記憶させて差し引けば、ゼロオーム調整として使えます。正しい。
第7問(ウ) エコケーブル
日本電線工業会規格(JCS)で規定されているエコケーブルの耐燃性ポリエチレンシース屋内用ボタン電話ケーブル(耐燃PEシースケーブル)を用いた、ボタン電話の配線工事などについて述べた次の二つの記述は、(ウ)。
A 多湿な状況下に敷設された耐燃PEシースケーブルにおいて、その表面が白っぽくなる白化現象が生じた場合、ケーブルの電気的特性が劣化するため、早期に張り替える必要がある。
B 耐燃PEシースケーブルの許容曲げ半径は、ポリ塩化ビニル(PVC)シースケーブルと同等であり、また、耐燃PEシースケーブルのシース除去作業では、PVCシースケーブルに用いるものと同じ工具を使用することができる。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
A:白化現象は、シースに含まれる難燃剤が表面に出てくるもので、電気的特性には影響しません 。張り替えは不要なので誤り。
B:許容曲げ半径はPVCシースケーブルと同等で、シース除去も同じ工具を使えます。正しい。
第7問(エ) PBXの設置工事
デジタル式PBXの設置工事において、デジタル式PBXの内線収容条件により内線数を増設できない場合や使い慣れた機能を持つデジタルボタン電話機を利用したいがデジタル式PBXにはその機能がない場合、(エ)方式を用いて、デジタル式PBXの内線回路にデジタルボタン電話装置の外線を接続して収容する。
① マルチライン② バーチャルライン③ クラウドPBX④ ビハインドPBX⑤ 内線延長
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正解:④ ビハインドPBX
PBXの内線の先に、ボタン電話装置を「後ろにぶら下げる」形でつなぐのがビハインドPBX 方式です。PBXから見るとボタン電話装置は内線、ボタン電話装置から見るとPBXの内線は外線になります。
第7問(オ) PBXの代表着信
デジタル式PBXの代表着信方式の設定において、代表グループ内の(オ)場合は、順次サーチ方式を選定する。
① 指定した内線1台を選択させる② 全ての内線を選択させ一斉に呼び出す③ 内線がおおむね均等に利用されるように内線を選択させる④ 内線に優先順位を設け、常に優先順位が高い空いている内線を選択させる
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正解:④ 内線に優先順位を設け、常に優先順位が高い空いている内線を選択させる
順次サーチ は、決められた順番(優先順位)で空いている内線を探す方式で、常に優先順位の高い内線から選ばれます(④)。
③のように均等に使わせたい場合は、前回の続きから探す巡回(サイクリック)サーチ を選びます。
第8問
第8問(ア) ISDN配線(ポイント・ツー・ポイント)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおけるポイント・ツー・ポイント構成では、NTとTE間の線路(配線とコード)の96キロヘルツでの(ア)は、6デシベルを超えてはならないとされている。
① 総合減衰量② 近端漏話減衰量③ 増幅利得④ 雑音指数⑤ 遠端漏話減衰量
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正解:① 総合減衰量
NT-TE間の配線とコードを合わせた総合減衰量 は、96kHzで6dB以下 と規定されています。96kHzは基本インタフェースの信号(192kbit/s)の基本周波数にあたります。
第8問(イ) ISDN配線(バス配線)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおけるポイント・ツー・マルチポイント構成などについて述べた次の二つの記述は、(イ)。
A バス配線上にモジュラジャックが複数ある場合、全てのモジュラジャックを終端抵抗付きのものとする必要がある。
B ファントムモードの給電には、T線及びR線とは別の空き心線が用いられる。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:④ AもBも正しくない
A:終端抵抗(100Ω)は、バス配線の末端のジャックだけ に付けます。全部に付けると信号が減衰するので誤り。
B:ファントムモード給電は、送信対と受信対の信号線そのもの に重ねて給電する方式です。別の空き心線を使うのではないので誤り。
第8問(ウ) ISDN配線(端子配置)
ISDN基本ユーザ・網インタフェースのバス配線では、一般に、ISO8877に準拠したRJ-45のモジュラジャックが使用され、端子配置においては、(ウ)送信端子としてそれぞれ使用される。
① 1、2番端子がDSU側の、7、8番端子が端末機器側の② 7、8番端子がDSU側の、1、2番端子が端末機器側の③ 3、4番端子がDSU側の、5、6番端子が端末機器側の④ 3、6番端子がDSU側の、4、5番端子が端末機器側の⑤ 4、5番端子がDSU側の、3、6番端子が端末機器側の
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正解:⑤ 4、5番端子がDSU側の、3、6番端子が端末機器側の
RJ-45の8端子のうち、信号には中央の4本を使います。DSU(NT)側の送信は4・5番 、端末(TE)側の送信は3・6番 です。端末から見ると、3・6番で送り、4・5番で受けることになります。
第8問(エ) 光ファイバの損失測定
工事試験などで実施する光ファイバの損失に関する特性試験について述べた次の記述のうち、正しいもの は、(エ)である。
① OTDR法では、被測定光ファイバ内のコアの屈折率の微少な揺らぎが原因で生ずるブリルアン散乱光のうち、光ファイバの入射端に戻ってくる後方散乱光を検出して測定する。② カットバック法は、光ファイバケーブル布設後、光コネクタが取り付けられた状態で伝送損失を簡易的に測定したい場合に有効な測定法であり、一般に、光コネクタを取り付けたままで測定するため、光コネクタの結合損失も含んだ値となる。③ 挿入損失法は、光ファイバ伝送路の損失分布及び接続損失を測定できる。④ 挿入損失法は、カットバック法と比較して精度は落ちるが、被測定光ファイバ及び両端に固定される端子に対して非破壊で測定できる利点がある。
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正解:④ 挿入損失法は、カットバック法と比較して精度は落ちるが、被測定光ファイバ及び両端に固定される端子に対して非破壊で測定できる利点がある。
挿入損失法は、ファイバを切断せずに測定できる(非破壊)のが利点で、精度はカットバック法に劣ります。④が正しい。
①:屈折率の揺らぎで生じるのはレイリー散乱 光 ②:カットバック法はファイバを切断する破壊試験 ③:損失分布や接続点ごとの損失がわかるのはOTDR法
第8問(オ) ビル内光配線
OITDA/TP 11/BW:2019ビルディング内光配線システムにおける、光ファイバケーブル収納方式のうち、ビルのフロア内の横系配線収納方式について述べた次の二つの記述は、(オ)。
A 床スラブ内の配線方式のうちの電線管方式は、配線取出し口は固定され、他の方式と比較して、配線収納能力が小さい。
B 床スラブ上の配線方式には、アンダーカーペット方式、フリーアクセスフロア方式及びフロアダクト方式がある。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:① Aのみ正しい
A:電線管方式は配線取出し口が固定で、収納能力も小さい方式です。正しい。
B:フロアダクト方式は床スラブ内 の配線方式です。床スラブ上の方式はアンダーカーペット方式・フリーアクセスフロア方式などなので誤り。
第9問
第9問(ア) JIS X 5150(分岐点)
JIS X 5150-2:2021オフィス施設の汎用配線設備の構造における分岐点について述べた次の記述のうち、誤っているもの は、(ア)である。
① 分岐点は、アクセスしやすい場所に配置することが望ましい。② 分岐点は、受動的な接続器具だけで構成しなければならず、クロスコネクト接続として使ってはならない。③ 分岐点は、最大で10のワークエリアに対する対応に制限することが望ましい。④ 分岐点は、各ワークエリアグループが少なくとも一つの分岐点によって提供されるように配置しなければならない。
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正解:③ 分岐点は、最大で10のワークエリアに対する対応に制限することが望ましい。
分岐点(CP)が対応するワークエリアは、最大12 に制限することが望ましいとされています。10とした③が誤りです。
そのほか「受動的な接続器具のみ・クロスコネクト接続にしない」「アクセスしやすい場所に置く」も規定どおりです。
第9問(イ) 配線用図記号
JIS C 0303:2000構内電気設備の配線用図記号に規定されている、電話・情報設備のうちの複合アウトレットの図記号は、(イ)である。(選択肢は問題図を参照)
問題図(出典:日本データ通信協会)
① 図記号①② 図記号②③ 図記号③④ 図記号④⑤ 図記号⑤
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正解:① 図記号①
複合アウトレットの図記号は、円の中にひし形 を描いた①です。
選択肢の図記号は、それぞれ次の設備を表しています。
①(円にひし形):複合アウトレット ②(四角に横線):端子盤 ③(円に黒丸):通信用アウトレット ④(四角に縦の区切り):局線表示盤 ⑤(円に黒い縦棒):情報用アウトレット アウトレット(壁などのコンセント口)は円形 、盤類(端子盤・表示盤)は四角形 、と外形で大きく分けてから、中の図形で区別すると覚えやすいです。
第9問(ウ) JIS X 5150(水平配線の長さ)
JIS X 5150-2:2021では、図1に示す水平配線設備モデルにおいて、クロスコネクト-TOモデル、クラスEのチャネルの場合、パッチコード又はジャンパ、機器コード及びワークエリアコードの長さの総和が15メートルのとき、水平ケーブルの最大長さは(ウ)メートルとなる。ただし、運用温度は20℃、コードの挿入損失[dB/m]は水平ケーブルの挿入損失[dB/m]に対して50パーセント増とする。
問題図(出典:日本データ通信協会)
① 79.5② 80.0③ 80.5④ 81.0⑤ 81.5
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正解:③ 80.5
クラスEのクロスコネクト-TOモデルの水平ケーブル長の式は H=103-F×X です(F:コード長の総和、X:コードの挿入損失の水平ケーブルに対する比)。
コードの損失が50%増なので X=1.5。H=103-15×1.5=103-22.5=80.5m 。
なお、インタコネクト-TOモデルでは H=104-F×X になります。モデルによって定数が変わる点に注意しましょう。
第9問(エ) LAN配線(ワイヤマップ)
図2は、LANケーブル両端のコネクタ結線が配線規格T568Bの場合において、ワイヤマップ試験の結果判明した配線誤りの結線図例である。この結線図例の配線誤りは(エ)といわれる。
問題図(出典:日本データ通信協会)
① クロスワイヤ② クロスペア③ リバースペア④ スプリットペア⑤ ショート
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正解:④ スプリットペア
T568Bの対は「1-2」「3-6」「4-5」「7-8」です。図では両端とも3・6番と4・5番の心線が入れ替わっており、端子どうしの導通は正しいものの、本来の対(より合わせた2本)が分かれて しまっています。これがスプリットペア です。
導通試験だけでは見つからず、漏話(NEXT)の測定で発見されるのが特徴です。
第9問(オ) 光コネクタ
現場取付け可能な単心接続用の光コネクタであって、コネクタプラグとコネクタソケットの2種類があり、架空光ファイバケーブルの光ファイバ心線とドロップ光ファイバケーブルに取り付け、架空用クロージャ内での心線接続に用いられる光コネクタは、(オ)コネクタといわれる。
① DS(Optical fiber connector for Digital System equipment)② FAS(Field Assembly Small-sized)③ MPO(Multifiber Push-On)④ MU(Miniature Universal-coupling)⑤ ST(Straight Tip)
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正解:② FAS(Field Assembly Small-sized)
現場で組み立てられる小型の単心コネクタで、架空クロージャ内でドロップケーブルとの接続に使うのがFASコネクタ (Field Assembly Small-sized)です。
MPOは多心一括接続用、MUは小型の単心コネクタ(装置内用)です。
第10問
第10問(ア) 防火区画貫通処理
防火区画の壁をケーブルが貫通する場合の防火措置において、ケーブル防災設備協議会による代表的な国土交通大臣認定工法例として、図1(横配線片側工法断面図)に示すとおり、開口部より小さく、ケーブル外径より大きい穴を開けた(ア)で開口部を覆いアンカーボルトで壁に固定し、隙間を耐熱シール材で埋める工法がある。
問題図(出典:日本データ通信協会)
① 不燃断熱マット② 耐火セメント③ 耐火ブロック④ 耐火パテ⑤ 耐火仕切板
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正解:⑤ 耐火仕切板
図のように壁の開口部を板で覆い、アンカーボルトで固定するのは耐火仕切板 です。ケーブルとの隙間は耐熱シール材で埋めます。
第10問(イ) JIS X 5150(伝送性能)
JIS X 5150-1:2021の平衡配線設備の伝送性能について述べた次の二つの記述は、(イ)。
A 挿入損失が3.0[dB]未満の周波数における反射減衰量の値は、参考とすると規定されている。
B 挿入損失が4.0[dB]未満となる周波数における対間近端漏話の値は、参考とすると規定されている。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:③ AもBも正しい
A・Bとも規定どおりで正しい。
いわゆる「3dBルール」 (挿入損失3dB未満では反射減衰量は参考値)と「4dBルール」 (挿入損失4dB未満では近端漏話は参考値)です。損失が小さい短い配線では、これらの値が規格を外れても実害が小さいためです。
第10問(ウ) 労働安全衛生規則
労働安全衛生規則に規定されている墜落等による危険の防止などについて述べた次の記述のうち、正しいもの は、(ウ)である。
① 脚立を用いる場合、脚と水平面との角度を80度以下とし、折りたたみ式のものでは、その角度を確実に保つための金具等を備えたものを使用しなければならないとされている。② 天板にすべり止めを施した脚立を用いて作業を行う場合、脚立の天板の上に立って作業を行ってよいとされている。③ 踏み面が作業を行うために必要な面積を有している脚立を用いて作業を行う場合、脚立をまたいで作業を行ってよいとされている。④ 高さが2メートル以上の箇所で作業を行う場合において、大雨等の悪天候のため、当該作業の実施について危険が予想されるときは、事前に危険予知ミーティング等で十分注意喚起したうえで作業を行うこととされている。⑤ 高さが2メートル以上の箇所で作業を行うときは、当該作業を安全に行うため必要な照度を保持しなければならないとされている。
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正解:⑤ 高さが2メートル以上の箇所で作業を行うときは、当該作業を安全に行うため必要な照度を保持しなければならないとされている。
高さ2m以上の箇所での作業では、必要な照度を保持しなければなりません。⑤が正しい。
①:脚立の脚と水平面の角度は75度以下 ④:悪天候で危険が予想されるときは、作業に従事させてはならない ②・③:天板に立つ、またいで作業するといった使い方は規則で認められたものではない
第10問(エ) 工事の採算(損益分岐点)
図2は、施工出来高(X)と工事総原価(Y)の一般的な関係などを示したものである。図2について述べた次の記述のうち、誤っているもの は、(エ)である。ただし、P点はY=XとY=F+aX(aは係数)との交点を示し、XpはP点での施工出来高を示す。
問題図(出典:日本データ通信協会)
① 工事総原価のうち、Fは固定原価を示し、aXは変動原価を示している。② P点は損益分岐点といわれ、Y=F+aXの線上において工事総原価と施工出来高が等しく、収支の差が0となる点である。③ 施工出来高がXpにおける施工速度は、最低採算速度といわれ、採算のとれる状態にするためには、施工出来高をXp以上に上げる必要がある。④ 工事総原価のうち、Fを下げると損益分岐点を下げることができる。⑤ 工事総原価のうち、aXのaの値を小さくするほど、施工出来高を上げたときの工事の採算性は低下する。
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正解:⑤ 工事総原価のうち、aXのaの値を小さくするほど、施工出来高を上げたときの工事の採算性は低下する。
a(出来高あたりの変動原価の割合)が小さいほど、出来高を増やしたときの原価の増え方が小さくなり、利益が出やすくなります。採算性が「低下する」とした⑤が誤りです。
損益分岐点は F+aX=X より Xp=F/(1-a)。Fを下げても、aを下げても損益分岐点は下がります。
第10問(オ) 工程管理(アローダイアグラム)
工程管理などに用いられるアローダイアグラムについて述べた次の記述のうち、誤っているもの は、(オ)である。
① アクティビティ(作業)は、実線の矢線で表され、矢線の長さはその作業の所要日数とは無関係である。② ダミー(擬似作業)は、破線の矢線で表され、作業の相互関係を結び付けるのに用いられ、その所要日数はゼロである。③ クリティカルパス上の各作業のフリーフロートはゼロであるが、同じクリティカルパス上のトータルフロートはゼロとは限らない。④ ある作業がトータルフロートを使い切るとその経路上の後続の作業のトータルフロートに影響を及ぼす場合がある。⑤ 任意の作業のフリーフロートは、その作業のトータルフロートと比較して小さいか又は等しい。
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正解:③ クリティカルパス上の各作業のフリーフロートはゼロであるが、同じクリティカルパス上のトータルフロートはゼロとは限らない。
クリティカルパスは「余裕のない作業の連なり」なので、その上の作業はトータルフロートもフリーフロートもゼロ です。③が誤り。
トータルフロート:その作業だけで使える余裕(使うと後続作業の余裕が減ることがある) フリーフロート:後続作業に影響を与えずに使える余裕。トータルフロート以下になる
解答一覧
出典:一般財団法人日本データ通信協会 工事担任者試験問題(令和5年度第1回)。解説は当サイトが独自に作成したものです。誤りにお気づきの場合はご意見フォーム からお知らせください。