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令和5年度第1回 工事担任者 総合通信「法規」過去問と解説
工事担任者試験(総合通信)令和5年度第1回の「端末設備の接続に関する法規」全25問を、問題文・選択肢・正解と、根拠や計算過程まで書いた解説つきでまとめました。各問の「正解と解説を見る」を開くと答えを確認できます。
第1問
第1問(ア) 電気通信事業法(業務改善命令)
総務大臣が、該当すると認めるとき、電気通信事業者に対し、利用者の利益又は公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる場合について述べた次の文章のうち、誤っているもの は、(ア)である。
① 電気通信事業者が特定の者に対し不当な差別的取扱いを行っているとき。② 電気通信事業者の業務の方法に関し通信の秘密の確保に支障があるとき。③ 電気通信事業者が提供する電気通信役務に関する提供条件(料金を除く。)が電気通信回線設備の使用の態様を不当に制限するものであるとき。④ 電気通信事業者が重要通信に関する事項について管理規程の届出を行わないとき。⑤ 事故により電気通信役務の提供に支障が生じている場合に電気通信事業者がその支障を除去するために必要な修理その他の措置を速やかに行わないとき。
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正解:④ 電気通信事業者が重要通信に関する事項について管理規程の届出を行わないとき。
業務改善命令(第29条)の対象は「通信の秘密の確保に支障」「不当な差別的取扱い」「重要通信に関する事項について適切に配慮していない 」「提供条件が回線設備の使用の態様を不当に制限」「事故時の修理を速やかに行わない」などです。
重要通信について問われるのは「適切な配慮をしていないこと」で、「管理規程の届出を行わない」ではありません。④が誤りです。
第1問(イ) 電気通信事業法(端末設備の技術基準)
電気通信事業法の「端末設備の接続の技術基準」に基づき総務省令で定める技術基準により確保されなければならない事項の一つとして、電気通信回線設備を損傷し、又はその(イ)を与えないようにすることがある。
① 機能に障害② 通信に妨害③ 接続に制限④ 運用に支障⑤ 使用に制約
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正解:① 機能に障害
第52条の技術基準で確保すべき事項は次の3つです。
電気通信回線設備を損傷し、又はその機能に障害 を与えないようにすること 電気通信回線設備を利用する他の利用者に迷惑を及ぼさないようにすること 事業者の設備と利用者の端末設備との責任の分界 が明確であるようにすること 3点セットで覚えておくと、どこを空欄にされても対応できます。
第1問(ウ) 電気通信事業法(端末設備の接続の検査)
利用者は、適合表示端末機器を接続する場合その他総務省令で定める場合を除き、電気通信事業者の電気通信回線設備に端末設備を接続したときは、当該電気通信事業者の(ウ)を受け、その接続が電気通信事業法の規定に基づく総務省令で定める技術基準に適合していると認められた後でなければ、これを使用してはならない。これを変更したときも、同様とする。
① 登録② 審査③ 査察④ 認可⑤ 検査
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正解:⑤ 検査
第69条「端末設備の接続の検査 」です。技術基準適合認定を受けた端末(適合表示端末機器)を接続する場合などを除き、事業者の検査を受けて適合と認められてから使用します。
検査に従事する者は、身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない、という規定もよく出ます。
第1問(エ) 電気通信事業法(工事担任者資格者証)
電気通信事業法に規定する「工事担任者資格者証」について述べた次の二つの文章は、(エ)。
A 総務大臣は、工事担任者資格者証の交付を受けようとする者の養成課程で、総務大臣が総務省令で定める基準に適合するものであることの認定をしたものを修了した者に対し、工事担任者資格者証を交付する。
B 総務大臣は、電気通信事業法の規定により工事担任者資格者証の返納を命ぜられ、その日から2年を経過しない者に対しては、工事担任者資格者証の交付を行わないことができる。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:① Aのみ正しい
A:資格者証は、試験合格者のほか、認定を受けた養成課程の修了者などにも交付されます。正しい。
B:交付を行わないことができるのは、返納を命ぜられてから1年 を経過しない者です。2年としたので誤り。
同じく「この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、執行を終わった日から2年 を経過しない者」も交付しないことができます。1年と2年の違いがよく狙われます。
第1問(オ) 電気通信事業法(重要通信)
電気通信事業法に基づき、公共の利益のため緊急に行うことを要する通信として総務省令で定めるものに該当する通信について述べた次の二つの文章は、(オ)。
A 天災、事変その他の災害に際し、災害状況の報道を内容とする通信であって、新聞社等の機関相互間において行われるものは該当する通信である。
B 気象、水象、地象若しくは地動の観測の報告又は警報に関する事項であって、緊急に通報することを要する事項を内容とする通信で、気象機関相互間において行われるものは該当する通信である。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:③ AもBも正しい
A・Bとも施行規則第55条の「公共の利益のため緊急に行うことを要する通信」に含まれます。正しい。
このほか、火災・集団的疫病・交通機関の重大な事故など人命の安全に係る事態が発生した場合の通信、治安維持のための警察機関相互間の通信、電力の供給確保のための通信などが定められています。
第2問
第2問(ア) 工事担任者規則(資格者証の種類)
工事担任者規則に規定する「資格者証の種類及び工事の範囲」について述べた次の文章のうち、誤っているもの は、(ア)である。
① 第一級アナログ通信の工事担任者は、アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を行い、又は監督することができる。② 第一級デジタル通信の工事担任者は、デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事を行い、又は監督することができる。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。③ 第二級アナログ通信の工事担任者は、アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事のうち、端末設備に収容される電気通信回線の数が50以下のものに限る工事を行い、又は監督することができる。また、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事のうち、総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで50以下のものに限る工事を行い、又は監督することができる。④ 第二級デジタル通信の工事担任者は、デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事のうち、接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒1ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係るものに限る工事を行い、又は監督することができる。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。⑤ 総合通信の工事担任者は、アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事を行い、又は監督することができる。
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正解:③ 第二級アナログ通信の工事担任者は、アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事のうち、端末設備に収容される電気通信回線の数が50以下のものに限る工事を行い、又は監督することができる。また、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事のうち、総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで50以下のものに限る工事を行い、又は監督することができる。
第二級アナログ通信の範囲は、端末設備に収容される電気通信回線の数が1 のもの、総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで1 のものに限られます。50としたので③が誤りです。
第一級アナログ通信:アナログ伝送路設備とISDNの工事すべて 第一級デジタル通信:デジタル伝送路設備の工事すべて(ISDNを除く) 第二級デジタル通信:1Gbit/s以下・主にインターネット接続用の回線(ISDNを除く) 総合通信:すべて
第2問(イ) 工事担任者規則(返納・再交付)
工事担任者規則に規定する「資格者証の返納」及び「資格者証の再交付」について述べた次の二つの文章は、(イ)。
A 工事担任者資格者証の返納を命ぜられた者は、その処分を受けた日から2週間以内にその資格者証を総務大臣に返納しなければならない。資格者証の再交付を受けた後失った資格者証を発見したときも同様とする。
B 工事担任者は、資格者証を汚したことが理由で資格者証の再交付の申請をしようとするときは、別に定める様式の申請書に資格者証並びに氏名及び住所を証明する書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:④ AもBも正しくない
A:返納の期限は処分を受けた日から10日以内 です。2週間としたので誤り。
B:汚した・失った場合の再交付申請に添えるのは「資格者証(失った場合を除く)」と写真1枚 です。「氏名及び住所を証明する書類」ではないので誤り。氏名を変えたときは「氏名の変更の事実を証する書類」を添えます。
第2問(ウ) 技術基準適合認定番号
端末機器の技術基準適合認定等に関する規則に規定する、端末機器の技術基準適合認定番号について述べた次の二つの文章は、(ウ)。
A インターネットプロトコル電話用設備に接続される端末機器に表示される技術基準適合認定番号の最初の文字は、Fである。
B アナログ電話用設備に接続される端末機器に表示される技術基準適合認定番号の最初の文字は、Aである。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
認定番号の最初の文字は、接続する設備の種類で決まります(本試験実施時点の規定)。
A :アナログ電話用設備又は移動電話用設備C:総合デジタル通信用設備 D:専用通信回線設備又はデジタルデータ伝送用設備 E :インターネットプロトコル電話用設備F :インターネットプロトコル移動電話用設備IP電話用はEなので、FとしたAは誤り 。Bは正しい です。
なお、その後の規則改正で端末の区分と記号が見直されています。最新の出題では改正後の記号で問われるため、受験の際は現行の規則で確認してください。
第2問(エ) 有線電気通信法(設備の届出)
有線電気通信法の「有線電気通信設備の届出」において、有線電気通信設備(その設置について総務大臣に届け出る必要のないものを除く。)を設置しようとする者は、(エ)、設備の設置の場所及び設備の概要を記載した書類を添えて、設置の工事の開始の日の2週間前まで(工事を要しないときは、設置の日から2週間以内)に、その旨を総務大臣に届け出なければならないと規定されている。
① 設備の接続の方法② 有線電気通信の技術的条件③ 設備の工事の方法④ 有線電気通信の方式の別⑤ 電気通信回線設備の使用の態様
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正解:④ 有線電気通信の方式の別
届出書に記載するのは「有線電気通信の方式の別 」「設備の設置の場所」「設備の概要」の3つです。
期限は「工事開始の日の2週間前まで(工事不要なら設置の日から2週間以内)」。届出事項を変更するときも、変更の工事開始の2週間前までに届け出ます。
第2問(オ) 有線電気通信法(本邦外にわたる設備)
本邦内の場所と本邦外の場所との間の有線電気通信設備は、電気通信事業者が(オ)設備として設置する場合を除き、設置してはならない。ただし、特別の事由がある場合において、総務大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
① その事業の用に供する② 国際基準に適合した③ 重要通信を確保するための④ 当該2国間協定に基づく⑤ 基礎的電気通信役務を提供するための
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正解:① その事業の用に供する
有線電気通信法第4条です。国内と国外を結ぶ有線電気通信設備は、原則として電気通信事業者がその事業の用に供する 設備としてしか設置できません。例外は、特別の事由があり総務大臣の許可を受けた場合です。
第3問
第3問(ア) 端末設備等規則(用語の定義)
用語について述べた次の文章のうち、正しいもの は、(ア)である。
① 移動電話用設備とは、電話用設備であって、端末設備又は電気通信回線設備との接続において電波を使用するものをいう。② インターネットプロトコル電話用設備とは、電話用設備(電気通信番号規則別表に掲げる固定電話番号を使用して提供する音声伝送役務の用に供するものに限る。)であって、端末設備又は自営電気通信設備との接続においてメディアコンバータを必要とするものをいう。③ 総合デジタル通信用設備とは、電気通信事業の用に供する電気通信回線設備であって、主として32キロビット毎秒を単位とするデジタル信号の伝送速度により、符号、音声その他の音響又は影像を統合して伝送交換することを目的とする電気通信役務の用に供するものをいう。④ デジタルデータ伝送用設備とは、電気通信事業の用に供する電気通信回線設備であって、デジタル方式により、専ら符号又は影像の伝送交換を目的とする電気通信役務の用に供するものをいう。⑤ 専用通信回線設備とは、電気通信事業の用に供する電気通信回線設備であって、優先順位の高い者に当該設備を専用させる電気通信役務の用に供するものをいう。
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正解:④ デジタルデータ伝送用設備とは、電気通信事業の用に供する電気通信回線設備であって、デジタル方式により、専ら符号又は影像の伝送交換を目的とする電気通信役務の用に供するものをいう。
④がデジタルデータ伝送用設備の定義どおりで正しい。
①:「端末設備又は自営電気通信設備 との接続において電波を使用する」が正しい ②:「接続においてインターネットプロトコル を使用する」が正しい ③:総合デジタル通信用設備は64キロビット毎秒 単位 ⑤:専用通信回線設備は「特定の者 に当該設備を専用させる」
第3問(イ) 端末設備等規則(安全性等・責任の分界)
安全性等及び責任の分界について述べた次の二つの文章は、(イ)。
A 端末設備は、事業用電気通信設備との間でエコー(電気的又は音響的結合により生ずる発振状態をいう。)を発生することを防止するために総務大臣が別に告示する条件を満たすものでなければならない。
B 分界点における接続の方式は、端末設備を電気通信回線ごとに事業用電気通信設備から容易に切り離せるものでなければならない。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
A:電気的又は音響的結合により生ずる発振状態は「鳴音 」と定義されています。エコーとしたので誤り。
B:責任の分界(第3条)の規定どおりで正しい。分界点には原則として配線盤又はジャックを設けることも定められています。
第3問(ウ) 端末設備等規則(安全性等)
安全性等について述べた次の文章のうち、誤っているもの は、(ウ)である。
① 端末設備は、事業用電気通信設備から漏えいする通信の内容を意図的に識別する機能を有してはならない。② 端末設備の機器は、その電源回路と筐体及びその電源回路と事業用電気通信設備との間において、使用電圧が300ボルト以下の場合にあっては、0.2メガオーム以上であり、300ボルトを超え750ボルト以下の直流及び300ボルトを超え600ボルト以下の交流の場合にあっては、0.4メガオーム以上である絶縁抵抗を有しなければならない。③ 端末設備の機器は、その電源回路と筐体及びその電源回路と事業用電気通信設備との間において、使用電圧が750ボルトを超える直流及び600ボルトを超える交流の場合にあっては、その使用電圧の1.5倍の電圧を連続して10分間加えたときこれに耐える絶縁耐力を有しなければならない。④ 端末設備の機器の金属製の台及び筐体は、接地抵抗が100オーム以下となるように接地しなければならない。ただし、安全な場所に危険のないように設置する場合にあっては、この限りでない。⑤ 通話機能を有する端末設備は、通話中に受話器から過大な誘導雑音が発生することを防止する機能を備えなければならない。
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正解:⑤ 通話機能を有する端末設備は、通話中に受話器から過大な誘導雑音が発生することを防止する機能を備えなければならない。
通話機能を有する端末設備が防止しなければならないのは、受話器からの過大な音響衝撃 です。誘導雑音とした⑤が誤り。
②〜④の数値(0.2MΩ・0.4MΩ、1.5倍・10分間、接地抵抗100Ω以下)は頻出なので、そのまま覚えておきましょう。
第3問(エ) 端末設備等規則(強電流電線との関係)
利用者が端末設備を事業用電気通信設備に接続する際に使用する線路及び保安器その他の機器と強電流電線との関係については、(エ)の規定に適合するものでなければならない。
① 電気通信事業法施行令② 電気通信事業法施行規則③ 有線電気通信設備令④ 事業用電気通信設備規則⑤ 端末機器の技術基準適合認定等に関する規則
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正解:③ 有線電気通信設備令
端末設備等規則第8条(配線設備等)で、線路・保安器などと強電流電線との関係は有線電気通信設備令 の規定に適合することと定められています。強電流電線との離隔距離などの具体的な数値は、有線電気通信設備令とその施行規則に書かれています。
第3問(オ) 端末設備等規則(無線を使用する端末設備)
端末設備を構成する一の部分と他の部分相互間において電波を使用する端末設備は、使用する(オ)が空き状態であるかどうかについて、総務大臣が別に告示するところにより判定を行い、空き状態である場合にのみ通信路を設定するものでなければならない。ただし、総務大臣が別に告示するものについては、この限りでない。
① 電波の周波数② 通話路③ 電波の伝搬路④ 親局設備⑤ 制御回路
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正解:① 電波の周波数
コードレス電話などの無線端末は、使う電波の周波数 が空いているかを判定(キャリアセンス)してから通信路を設定します。
同じ条文で「識別符号(端末設備の機器を識別するための符号)を有すること」「使用する電波の周波数が空き状態であるかどうかを判定すること」「筐体は容易に開けられないこと」が定められています。
第4問
第4問(ア) アナログ電話端末(発信の機能)
アナログ電話端末の「発信の機能」について述べた次の二つの文章は、(ア)。
A 自動的に選択信号を送出する場合にあっては、直流回路を閉じてから3秒以上経過後に選択信号の送出を開始するものであること。ただし、電気通信回線からの発信音又はこれに相当する可聴音を確認した後に選択信号を送出する場合にあっては、この限りでない。
B 自動再発信(応答のない相手に対し引き続いて繰り返し自動的に行う発信をいう。以下同じ。)を行う場合(自動再発信の回数が15回以内の場合を除く。)にあっては、その回数は最初の発信から3分間に2回以内であること。この場合において、最初の発信から3分を超えて行われる発信は、別の発信とみなす。 なお、この規定は、火災、盗難その他の非常の場合にあっては、適用しない。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:③ AもBも正しい
A・Bとも規定どおりで正しい。
発信の機能の数値「3秒以上経過後 に選択信号送出」「自動再発信は3分間に2回以内 (15回以内の場合を除く)」と、もう一つの規定「相手が応答しない場合、選択信号送出終了後2分以内 に直流回路を開く」はセットで出題されます。
第4問(イ) アナログ電話端末(押しボタンダイヤル信号)
アナログ電話端末の「選択信号の条件」における押しボタンダイヤル信号について述べた次の文章のうち、誤っているもの は、(イ)である。
① 低群周波数は、600ヘルツから1,000ヘルツまでの範囲内における特定の四つの周波数で規定されている。② 高群周波数は、1,200ヘルツから1,700ヘルツまでの範囲内における特定の四つの周波数で規定されている。③ ミニマムポーズは、30ミリ秒以上でなければならない。④ 信号周波数偏差は、信号周波数の±2.5パーセント以内でなければならない。⑤ 周期とは、信号送出時間とミニマムポーズの和をいう。
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正解:④ 信号周波数偏差は、信号周波数の±2.5パーセント以内でなければならない。
押しボタンダイヤル信号の信号周波数偏差は±1.5%以内 です。±2.5%とした④が誤り。
主な条件:低群 697・770・852・941Hz、高群 1,209・1,336・1,477・1,633Hz、信号送出時間 50ms以上、ミニマムポーズ 30ms以上、周期 120ms以上。
第4問(ウ) 総合デジタル通信端末
総合デジタル通信端末の「電気的条件等」について述べた次の二つの文章は、(ウ)。
A 総合デジタル通信端末は、電気通信回線に対して直流の電圧を加えるものであってはならない。
B 総合デジタル通信端末は、総務大臣が別に告示する電気的条件及び機械的条件のいずれかの条件に適合するものでなければならない。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:① Aのみ正しい
A:規定どおりで正しい。
B:適合しなければならないのは「電気的条件及び光学的条件 のいずれかの条件」です。機械的条件としたので誤り。
ISDNの端末は光ファイバで接続される場合もあるため「光学的条件」が入っている、と理解すると覚えやすいです。
第4問(エ) インターネットプロトコル移動電話端末
インターネットプロトコル移動電話端末は、発信に際して相手の端末設備からの応答を自動的に確認する場合にあっては、電気通信回線からの応答が確認できない場合呼の設定を行うためのメッセージ送出終了後(エ)メッセージを送出する機能を備えなければならない。
① 128秒以内に応答確認② 128秒以内に通信終了③ 3分以内に応答確認④ 3分以内に通信終了
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正解:② 128秒以内に通信終了
応答が確認できないときは、呼の設定メッセージ送出終了後128秒以内に通信終了 メッセージを送出します。
IP方式の固定電話端末は「2分以内 に通信終了メッセージ」、アナログ電話端末は「2分以内に直流回路を開く」です。移動電話系だけ128秒、と区別して覚えましょう。
第4問(オ) IP専用通信回線設備等端末(セキュリティ)
「インターネットプロトコルを使用する専用通信回線設備等端末」において規定される専用通信回線設備等端末が適合しなければならない条件について述べた次の文章のうち、誤っているもの は、(オ)である。
① 当該専用通信回線設備等端末に備えられた電気通信の機能に係る設定を変更するためのアクセス制御機能を有すること。② 当該専用通信回線設備等端末が有するアクセス制御機能に係る識別符号であって、初めて当該専用通信回線設備等端末を利用するときにあらかじめ設定されているものの記録を促す機能若しくはこれに準ずるものを有すること又は当該識別符号について当該専用通信回線設備等端末の機器ごとに異なるものが付されていること若しくはこれに準ずる措置が講じられていること。③ 当該専用通信回線設備等端末の電気通信の機能に係るソフトウェアを更新できること。④ 当該専用通信回線設備等端末への電力の供給が停止した場合であっても、アクセス制御機能に係る設定及び更新されたソフトウェアを維持できること。
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正解:② 当該専用通信回線設備等端末が有するアクセス制御機能に係る識別符号であって、初めて当該専用通信回線設備等端末を利用するときにあらかじめ設定されているものの記録を促す機能若しくはこれに準ずるものを有すること又は当該識別符号について当該専用通信回線設備等端末の機器ごとに異なるものが付されていること若しくはこれに準ずる措置が講じられていること。
IoT機器へのサイバー攻撃対策として追加された規定です。初期設定のパスワードなどは、そのまま使われないよう「変更 を促す機能」を持つか、機器ごとに異なる値にする必要があります。「記録を促す」とした②が誤りです。
①アクセス制御機能、③ソフトウェアの更新、④電源が切れても設定とソフトウェアを維持、はいずれも規定どおりです。
第5問
第5問(ア) 有線電気通信設備令(通信回線・電線)
有線電気通信設備令に規定する「通信回線の平衡度」、「線路の電圧及び通信回線の電力」、「架空電線の支持物」又は「使用可能な電線の種類」について述べた次の文章のうち、誤っているもの は、(ア)である。ただし、通信回線は導体が光ファイバであるものを除く。
① 通信回線の平衡度は、1,000ヘルツの交流において34デシベル以上でなければならない。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。② 通信回線の線路の電圧は、200ボルト以下でなければならない。ただし、電線としてケーブルのみを使用するとき、又は人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えるおそれがないときは、この限りでない。③ 通信回線の電力は、絶対レベルで表わした値で、その周波数が音声周波であるときは、プラス10デシベル以下、高周波であるときは、プラス20デシベル以下でなければならない。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。④ 架空電線の支持物は、その架空電線が他人の設置した架空電線又は架空強電流電線と交差し、又は接近するときは、他人の設置した架空電線又は架空強電流電線を挟み、又はこれらの間を通ることがないように設置しなければならない。ただし、その他人の承諾を得たとき、又は人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えないように必要な設備をしたときは、この限りでない。⑤ 有線電気通信設備に使用する電線は、絶縁電線又はケーブルでなければならない。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。
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正解:② 通信回線の線路の電圧は、200ボルト以下でなければならない。ただし、電線としてケーブルのみを使用するとき、又は人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えるおそれがないときは、この限りでない。
通信回線の線路の電圧は100ボルト以下 です。200ボルトとした②が誤り。
このほかの数値「平衡度 1,000Hzで34dB以上」「電力 音声周波+10dB以下・高周波+20dB以下」も頻出です。
第5問(イ) 有線電気通信設備令(支持物・高さ)
有線電気通信設備令に規定する「架空電線の支持物」及び「架空電線の高さ」について述べた次の二つの文章は、(イ)。
A 道路上に設置する電柱、架空電線と架空強電流電線とを架設する電柱その他の総務省令で定める電柱は、総務省令で定める絶縁耐力をもたなければならない。
B 架空電線の高さは、その架空電線が道路上にあるとき、鉄道又は軌道を横断するとき、及び河川を横断するときは、総務省令で定めるところによらなければならない。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:② Bのみ正しい
A:これらの電柱が持たなければならないのは、総務省令で定める安全係数 です。絶縁耐力としたので誤り。
B:規定どおりで正しい。具体的な高さ(例:道路上は路面から5m以上、鉄道・軌道の横断は軌条面から6m以上)は施行規則で定められています。
第5問(ウ) 有線電気通信設備令施行規則(離隔距離)
有線電気通信設備令施行規則において、架空電線の支持物と架空強電流電線(当該架空電線の支持物に架設されるものを除く。以下同じ。)との間の離隔距離は、架空強電流電線の使用電圧が35,000ボルト以下の特別高圧であって、使用する電線の種類が(ウ)の場合、1メートル以上でなければならないと規定されている。
① 強電流絶縁電線② 強電流裸電線③ 特別高圧強電流絶縁電線④ 強電流ケーブル⑤ 高圧強電流絶縁電線
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正解:③ 特別高圧強電流絶縁電線
使用電圧35,000V以下の特別高圧の場合、離隔距離は電線の種類によって次のように決まっています。
強電流ケーブル:0.5m以上 特別高圧強電流絶縁電線:1m以上 その他の強電流電線:2m以上 絶縁性能が高い電線ほど離隔距離が短くなる、と考えると覚えやすいです。
第5問(エ) 不正アクセス禁止法(識別符号)
不正アクセス行為の禁止等に関する法律の「定義」に規定されている、アクセス管理者において利用権者等を識別することができるように付される符号である識別符号になり得る符号の条件について述べた次の二つの文章は、(エ)。
A 当該アクセス管理者によってその内容をみだりに第三者に知らせてはならないものとされている符号であること。
B 当該利用権者等の身体の全部若しくは一部の影像又は音声を用いて当該アクセス管理者が定める方法により作成される符号であること。
① Aのみ正しい② Bのみ正しい③ AもBも正しい④ AもBも正しくない
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正解:③ AもBも正しい
A・Bとも正しい。識別符号になり得るのは次の3種類です。
内容をみだりに第三者に知らせてはならないもの(パスワードなど) 身体の全部若しくは一部の影像又は音声を用いて作成されるもの(指紋・顔・声紋など) 署名を用いて作成されるもの 「知識・身体・署名」の3つと覚えましょう。
第5問(オ) 電子署名法(電子署名の定義)
電子署名及び認証業務に関する法律において電子署名とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の(i)及び(ii)の要件のいずれにも該当するものをいう。 (i) 当該情報が当該措置を行った者の(オ)に係るものであることを示すためのものであること。 (ii) 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。
① 認定② 権限③ 証明④ 作成⑤ 責任
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正解:④ 作成
電子署名の2要件は「(i) 措置を行った者の作成 に係るものであること(本人性)」と「(ii) 改変が行われていないか確認できること(非改ざん性)」です。
紙の文書に押す印鑑と同じく、「誰が作ったか」と「後から書き換えられていないか」を示すもの、と考えると理解しやすいです。
解答一覧
出典:一般財団法人日本データ通信協会 工事担任者試験問題(令和5年度第1回)。解説は当サイトが独自に作成したものです。誤りにお気づきの場合はご意見フォーム からお知らせください。